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将棋プロ棋士になるには?奨励会・年齢制限・編入試験の全ルート解説

将棋プロ棋士になるには?奨励会・年齢制限・編入試験の全ルート解説

将棋のプロ棋士になることは、多くの将棋ファンが一度は夢見る目標です。しかし、その道のりは想像以上に険しく、厳しい条件をクリアした者だけがプロの世界に足を踏み入れることができます。藤井聡太竜王・名人の活躍により将棋への関心が高まっている今、「自分もプロ棋士を目指したい」と考えている方も多いのではないでしょうか。今回は、将棋棋士になるための具体的な方法、年齢制限、必要な条件について詳しく解説していきます。

将棋のプロ棋士とは

将棋のプロ棋士とは、日本将棋連盟に所属し、将棋を指すことを職業とする人々のことを指します。2025年1月時点では、現役のプロ棋士は約170名程度しかおらず、その数の少なさからも、いかに狭き門であるかが分かります。

プロ棋士になると、タイトル戦や順位戦などの公式戦に出場する権利が得られ、対局料や賞金を収入として生活することができます。トップ棋士ともなれば年収は数千万円から億単位に達し、テレビ出演や将棋の普及活動など、対局以外の活動も行います。しかし、その地位を得るまでの道のりは極めて厳しい競争を勝ち抜く必要があるのです。

プロ棋士とアマチュア棋士の違い

アマチュアでも非常に強い方は数多く存在し、アマチュア大会で活躍している方もいます。しかし、プロ棋士とアマチュア棋士の間には明確な違いがあります。プロ棋士は日本将棋連盟が定める厳格な制度を通過した者だけに与えられる資格であり、公式戦に参加して賞金や対局料を得ることができます。アマチュアがどれだけ強くても、奨励会を経てプロ試験に合格しなければ、プロ棋士を名乗ることはできません。ただし、例外として「プロ編入試験」という制度もあり、アマチュアから直接プロになる道も用意されています。

プロ棋士になるための主なルート

奨励会を経由する王道ルート

プロ棋士になるための最も一般的な方法は、奨励会(しょうれいかい)を経由するルートです。奨励会とは、日本将棋連盟が運営するプロ棋士養成機関で、ここに入会し、厳しい昇級・昇段規定をクリアして四段に昇段することで、晴れてプロ棋士となることができます。

奨励会は6級から始まり、5級、4級と昇級していき、初段、二段、三段と段位を上げていきます。そして最終関門である三段リーグを突破して四段に昇段することで、プロ棋士の資格を得るのです。この奨励会のシステムこそが、将棋界の厳しさを象徴する制度と言えます。

奨励会への入会条件

奨励会に入会するには、まずプロ棋士の推薦を受ける必要があります。その上で入会試験を受験し、合格しなければなりません。入会試験では、奨励会員や既にプロになった若手棋士との対局が行われ、一定の成績を収める必要があります。

入会時の年齢制限は設けられていませんが、後述する年齢制限があるため、実質的には小学生から中学生の間に入会するのが一般的です。多くの棋士は10歳前後で奨励会に入会しており、幼少期から将棋に打ち込んできた子どもたちが集まっています。

奨励会に入るだけでも相当な実力が必要なんですね...

そうだね。奨励会に入会できる時点で、すでにアマチュアトップクラスの実力が求められるんだ!

厳しい年齢制限の壁

奨励会には、プロ棋士を目指す上で最も厳しい条件の一つとして年齢制限が存在します。この制限は、才能ある若手を早期に発見し、長いプロ人生を送れるようにするという目的がある一方で、多くの夢を断つ残酷な制度でもあります。

具体的な年齢制限

奨励会の年齢制限は以下のように定められています。まず、満21歳の誕生日までに初段満26歳の誕生日までに四段に昇段できなければ、原則として退会しなければなりません。この年齢制限は非常に厳しく、才能がありながらも年齢制限に引っかかり、プロになれずに奨励会を去っていった者は数え切れないほどいます。

特に三段リーグは最大の難関として知られており、ここで何年も足踏みをしてしまい、26歳の誕生日を迎えてしまうケースが少なくありません。三段リーグは年に2回開催され、上位2名のみが四段に昇段できるという極めて狭き門となっています。

年齢制限の例外規定

  • 奨励会三段で一定の成績を収めた場合、最大で29歳の誕生日まで延長が認められることがあります
  • 研修会からの編入者など、特別な経路で入会した場合は年齢制限が緩和されるケースもあります
  • 女流棋士が奨励会に在籍している場合、年齢制限の扱いが異なることもあります
  • ただし、これらの例外は非常に限定的であり、基本的には厳格に適用されます

三段リーグという最終関門

奨励会三段になった者が四段(プロ棋士)になるためには、三段リーグという厳しい試験を突破しなければなりません。三段リーグは年2回(前期と後期)開催され、各期18局の総当たり戦が行われます。この18局の成績上位2名のみが四段に昇段し、プロ棋士になることができるのです。

三段リーグに参加している棋士は、すでに奨励会という厳しい競争を勝ち抜いてきた精鋭たちです。その中でさらに上位2名に入らなければならないという条件は、想像を絶する厳しさがあります。1期で昇段できる者は稀で、多くの棋士が何期も三段リーグを戦い続けることになります。

藤井聡太竜王・名人は、この三段リーグをわずか1期で通過し、しかも全勝という驚異的な成績で四段に昇段しました。これは彼の圧倒的な才能を示すエピソードの一つとして語り継がれています。一方で、現在活躍しているトップ棋士の中にも、三段リーグで苦労した経験を持つ方は少なくありません。

プロ編入試験という別ルート

奨励会を経由せずにプロ棋士になる方法として、プロ編入試験という制度があります。これは、アマチュアやプロ編入試験受験資格を持つ者が、プロ棋士との対局で一定の成績を収めることで、直接プロ棋士になれるという制度です。

プロ編入試験の受験資格

プロ編入試験を受験するには、厳しい条件をクリアする必要があります。具体的には、公式戦やプロ公式戦への参加機会において、プロ棋士相手に10勝以上、かつ勝率6割5分以上の成績を収めることが求められます。この条件自体が非常に厳しく、アマチュアがプロ棋士相手にこれだけの成績を残すことは容易ではありません。

プロ編入試験では、現役のプロ棋士5名と対局し、3勝以上すればプロ棋士の資格を得られます。過去には今泉健司四段、折田翔吾四段、そして最近では岡部怜央四段がこの制度を利用してプロになっています。ただし、この制度を利用してプロになった例はまだ少なく、依然として狭き門であることに変わりはありません。

女流棋士からプロ棋士への道

女性の場合、女流棋士という別の制度があります。女流棋士は女流棋戦に参加できますが、厳密には「プロ棋士」とは異なる資格です。しかし、女流棋士であっても奨励会に入会し、四段に昇段すればプロ棋士になることができます。西山朋佳女流三冠は三段リーグで長く戦い、惜しくもプロ入りは果たせませんでしたが、女性初のプロ棋士誕生に最も近づいた存在として注目されました。女性がプロ棋士になることは、将棋界の大きな目標の一つとなっています。

プロ棋士を目指すために必要なこと

圧倒的な棋力の向上

プロ棋士を目指すには、何よりもまず圧倒的な棋力が必要です。奨励会に入会できるレベルに到達するだけでも、アマチュア県代表クラス以上の実力が求められます。そのためには、幼少期から将棋に打ち込み、毎日何時間も勉強と実戦を重ねる必要があります。

具体的には、詰将棋を毎日解く、定跡を徹底的に学ぶ、強い相手との実戦を数多く経験する、自分の対局を振り返って反省する、といった地道な努力の積み重ねが不可欠です。また、現代ではAI将棋ソフトを活用した研究も重要になっており、テクノロジーを上手く活用することも求められています。

精神力と覚悟

プロ棋士を目指すということは、人生を将棋に賭けるという覚悟が必要です。学業との両立が難しくなることもあり、実際に多くの奨励会員は将棋に専念するために学校を中退したり、通信制の学校に転校したりしています。

また、奨励会での生活は精神的にも非常に厳しいものです。同年代の才能ある仲間たちとの熾烈な競争、負けが続いたときの精神的プレッシャー、年齢制限への焦り。これらに耐えうる強い精神力がなければ、プロ棋士への道は続きません。親の経済的・精神的サポートも不可欠であり、家族全体でプロ棋士を目指すという決断が求められます。

将棋教室や道場での修行

本格的にプロを目指すなら、強い相手と対局できる環境に身を置くことが重要です。将棋教室や道場に通い、自分より強い相手と数多く対局することで、実戦経験を積むことができます。また、プロ棋士が指導してくれる教室であれば、直接アドバイスを受けることもできます。

特に東京や大阪など、将棋が盛んな地域には強豪が集まる道場があり、そこで腕を磨くことで奨励会入会への道が開けます。地方在住の場合でも、最近ではオンライン将棋を通じて強い相手と対局できる環境が整っており、以前より地理的なハンディキャップは小さくなっています。

現実的な選択肢と将棋との向き合い方

ここまで述べてきたように、プロ棋士になることは極めて困難です。毎年四段に昇段できるのは、三段リーグから4名程度(年2回×各2名)、プロ編入試験からは数年に1名あるかないか、という状況です。つまり、年間でプロになれるのはわずか4~5名程度しかいないのです。

一方で、奨励会には常に数十名の三段が在籍しており、さらに下の級・段にも多くの奨励会員がいます。この数字を見れば、プロになれる確率がいかに低いかが分かります。才能と努力があっても、運やタイミングにも左右される厳しい世界なのです。

しかし、たとえプロ棋士になれなかったとしても、将棋を通じて得られるものは多くあります。論理的思考力、集中力、忍耐力、礼儀作法など、将棋を学ぶことで身につく能力は、人生の様々な場面で役立ちます。また、将棋指導員や将棋ライター、解説者など、将棋に関わる仕事は他にも存在します。奨励会で学んだ経験は、必ず人生の財産になるはずです。

プロを目指す前に考えるべきこと

  • 本当に将棋が好きで、人生を賭けられるか自問自答すること
  • 家族と十分に話し合い、経済的・精神的なサポート体制を確認すること
  • プロになれなかった場合の人生設計も視野に入れておくこと
  • まずはアマチュア大会で結果を出し、自分の実力を客観的に把握すること

まとめ:将棋棋士への険しくも魅力的な道

将棋のプロ棋士になることは、日本で最も難しい職業の一つと言っても過言ではありません。奨励会という厳しい養成機関を経て、年齢制限という時間的プレッシャーの中、三段リーグという最終関門を突破しなければならない。その道のりは、想像を絶する厳しさがあります。

しかし、だからこそプロ棋士という存在には特別な価値があり、多くの人々から尊敬される職業となっているのです。藤井聡太竜王・名人をはじめとする現代のトップ棋士たちも、皆この厳しい道を歩んできました。もしあなたが本気でプロ棋士を目指すなら、早い段階から将棋に打ち込み、強い相手と対局を重ね、そして何よりも将棋を愛し続けることが大切です。夢を追いかける勇気を持ちながらも、現実を見据えた選択ができるよう、慎重に人生を設計していってください。

まとめ

  • プロ棋士になるには奨励会を経て四段に昇段する必要があり、年間でプロになれるのはわずか4~5名程度
  • 満26歳の誕生日までに四段になれないと原則退会という厳しい年齢制限が存在する
  • 最終関門の三段リーグは年2回開催され、各期上位2名のみが四段昇段という超難関
  • プロ編入試験という別ルートもあるが、受験資格を得ることすら非常に困難
  • プロを目指すには幼少期からの圧倒的な努力と、人生を賭ける覚悟が必要不可欠