新型「MacBook Pro」が発売されましたが、Thunderbolt 3/USB-Cポートだけが搭載され、広く普及してきた標準規格はなくなり、混乱したユーザーも多いはず。
- Thunderbolt 3(USB-C)ポートだけが搭載
- 超高速データ転送を実現した『Thunderbolt 3』
- Thunderbolt 3はコネクトがUSB-C
- Thunderbolt 3は互換性あり
- Thunderbolt 3の普及が必要
Thunderbolt 3(USB-C)ポートだけが搭載
Apple社は、2016年10月28日にノートパソコン「MacBook Pro」の新モデルを発表しました。新型モデルには、MagSafe 2の充電ポート/HDMIポート/Thunderbolt 2ポート/標準USBポートの姿はなく、Thunderbolt 3(USB-C)ポートだけが搭載され、広く普及してきた標準規格は搭載されておらず、より薄型でスタイリッシュに変貌しました。
Thunderbolt 3(USB-C)ポートとは何なのか、また標準規格がなくなり、周辺機器接続面で不便さはないのか調べました。
超高速データ転送を実現した『Thunderbolt 3』
データ転送のスピードは最大40GbpsでThunderbolt 2の2倍、USB 3の8倍の速さです。
Thunderbolt 3 40 Gbps
Thunderbolt 2 20 Gbps
USB 3.1 Gen2 10 Gbps
USB 3 5 Gbps
充電 / DisplayPort / Thunderbolt / USB 3.1 Gen 2の4基を基本的に実装しているため、
Thunderbolt 3の1つのポートでデータの高速転送だけでなく外部ディスプレイあらゆるデバイス等と接続もできるようになります。
Thunderbolt 3はコネクトがUSB-C
USB-Cとは、USB 3.1Type-Cと同じことで、USBの次世代規格「USB 3.1」で制定された新しいコネクト規格で、2015年3月に発売された新しいMacBookにUSBType-Cポートが搭載され話題になりました。
USB 3やUSB 2では、Type-A (ホスト側)とType-B (デバイス側)のコネクト規格であったため、USB 3ポートは既存のUSBに対して後方互換性も持っていました。(*接続できないものもある)
しかし、USB 3.1ではコネクターがType-C(ホスト側とデバイス側でリバーシブル)の新形状となるため、従来の機種に接続するためには変換アダプターを用いることになります。
Thunderbolt 3は、このUSB 3.1 Type-Cとポートが共通化されました。
なのでThunderbolt 3は、Thunderbolt 3とUSB 3.1 Type-Cの両方を接続することができますが、規格そのものは独自でThunderbolt 3使用時は最大40Gbpsの超高速データ転送を実現します。
Thunderbolt 3は互換性あり
Thunderbolt 3やUSB 3.1 Type-Cに対応した周辺機器はまだ少ないので、下位互換性のある変換アダプターが必要になります。
下のようなType C多機能アダプタを使えば、USB-C端子を簡単にLAN、USB 3.0、HDMI又はVGAビデオポートへ変換ができ、既存のデバイスも使用できます。
しかし、Thunderbolt 3を使った通信では専用のケーブルが必要で、USB 3.1 Type-Cのケーブルを接続しても、USB 3.1として通信するだけです。
また、Thunderbolt 3専用ケーブルには「Passive」と「Active」があり、Passiveのケーブルを用いた場合は最大20Gbps、Activeのケーブルを用いた場合は最大40Gbpsとなります。
Thunderbolt 3の普及が必要
Thunderbolt 3は「Thunderbolt 3」と「USB -C」の両方で兼用できますが、最大20~40GbpsというThunderbolt 3本来の超高速データ転送にあやかるには、Thunderbolt 3専用のケーブルと同時にThunderbolt 3対応デバイスが必要になります。
まだ、対応のデバイスも少ないので、これからの普及を待ち、しばらくは変換アダプターでの使用となりそうです。